« ふぉぉぉおぉおっ | トップページ | おめでとうなのだよ!! »

2009年2月14日 (土)

秘める想いは強まるばかり

 はっぴーばれんたいんぬ。んぬ、んぬ。
 うん、特に意味はない←
 
 なんとか鬱から抜け出して掲載です。えっと、書き方を珍しく第三者にした&久しぶりに書いたのでまとまりが弱いので、読む前に覚悟してください(>_<)
 拍手御礼にもリンクものを入れる予定でしたが、本編がばかみたいに長くなったので頑張って打ち切って掲載しようとしてたので、それどころじゃなかったです(T_T)ゴメンチャイ
 
 短編とは言えない長さかもですが、追記より〈なのフェイSS〉【- 秘められていた想いが伝わる時 -】です。
 バレンタイン、今宵アナタにシアワセが訪れますように。
 パチパチ拍手(o・ω・o)

 
──……今日って何の日か覚えてる?
 キミはいつも、得意げな笑顔でそう問いかけてきたね。
──……えっと、何の日だったかなぁ
 私は、キミの視線から逃れるようにいつもそうはぐらかしてた。
──……フェイトちゃんってば、もう忘れちゃったの?
 嬉しそうな、楽しそうな、でも……淋しそうな笑顔でそう拗ねるキミ。
──……うん、ごめん。ねぇ、なのは、今日って何の日なのかな?
 そんなキミに尋ねる振りして、私はいつも賭けていた。これにキミが答えてくれたら……、答えてくれなかったら……。
──……もうっ、忘れちゃったなら知らなーい。
 そう言って、ベーッと舌を出して、ぷいっとそっぽを向くキミ。そう、いつもキミは答えてくれない。だから、私はいつも賭けに負けるんだ。
 毎年、この日の私の鞄には、朝から晩まで触れることのない物が存在している。そう、きっと今年も……。
  
  
   - 秘められていた想いが伝わる時 -
  
  
「相変わらずすごいわね」
 件の日の朝、なのは、フェイト、はやて、アリサ、すずかの面子が、教室へ入って一番に目にするのは、いつだって同じ。
「そうやなぁー、なんや嬉し恥ずかしって感じやな」
「今年は誰が一番なんだろうね?」
 アリサが呆れ、はやてが苦笑し、すずかが微笑む。その視線の先には、
「フェイトちゃんが一番多いんじゃないかな?」
「えっ、そんなこと……なのはだって、たくさんあるよ?」
 それぞれの机に建てられたチョコレートタワーだ。
「ううん。絶対フェイトちゃんが一番だよ」
「違うよ、なのはだ……」
「うるさいわねっ! いいから、とりあえず片付けなさいよ!」
「「……はぁーい」」
 どこか腑に落ちないながらも、言われるままそれぞれの机へ向かい片付け出す。しかし、唯一人、タワーを見つめるフェイト。
「なに、フェイト。どうしたの?」
「えっと……うん」
 アリサの投げかけに、言いにくそうに笑みを浮かべる。
「うん、じゃ解らないわよ!」
「ご、ごめん」
「もしかして、袋を持ってないのかな?」
 はっきりしないフェイトにイライラしだしたアリサ。そんな二人にすずかが助け船を出す。
「……うん、実はそうなんだ」
 申し訳なさそうに笑うフェイト。
「はぁー、フェイトちゃん。毎年こうやのに、なんで忘れてん?」
「えっと、うん、すっかり今日がバレンタインって忘れてたんだ」
「あんたばかじゃないの! ここ最近のみんなの様子見てれば解るじゃない!」
「フェイトちゃん、抜けてる抜けてるとは思っとったが、ここまでとは……」
「あはは……」
 トボケるフェイトに非難の声をあげるアリサと、うんうんと感動するはやて。そして乾いた笑いしか出ないフェイト。その視線がそっとなのはへと移る。
「なのはちゃん、相変わらずいっぱいだね」
「にゃはは、そうでもないよ」
 そこには、こちらを一切気にする素振りのないなのはが、すずかと楽しそうに話していた。
「ふぅ……」
 フェイトは、安心したのか切ないのか、自分でも解っていないようなため息をついた。
「なぁ、フェイトちゃん?」
「っ、なに、はやて!」
「いやいや、そんな気合い入れて返事せんでも」
「あ、ごめん……」
 ただなのはを見ていただけなのに、それを咎められるのかと思ったフェイトは、誤魔化そうとするあまりオーバーな反応をしてしまった。そんなフェイトに、はやては驚きながらも笑みを浮かべる。それがどんな意味なのか、フェイトは気付かないだろうが。
「それで、なにかな?」
 案の定、はやての笑みに気付くことなく話を促すフェイト。
「……ん? あぁ、えっとな」
 自分から話を振っておきながら、他ごとを考えていたのか反応の鈍いはやて。やはりそこに何の疑惑も感じないフェイト。そうとう注意力散漫になっているようだ。
「結局フェイトちゃんは、バレンタインに関心あらへんのかなーって思ったんやけど。バレンタインっつー日が、どんな日なんかは知っとるんやろ?」
「え……うん。確か、聖バレンティーヌが」
「ちゃうちゃう!」
「へ?」
 フェイトが素直に答えようとしたものの、それを遮るはやて。
「そうやなくて、一般的な話でや」
「一般的な……」
 今自分が言おうとしたことがそうなんじゃ? と、フェイトは思ったがすぐに気付いた。はやての問いかけたものの答えは、知識ではなく、イベントとしての意味だと言うことに。
「えと、確か……女の子が好きな人にチョコを贈る日、だよね?」
「そや!」
 フェイトの答えに満足げに答えるはやて。
「で、本題やけどな」
「……?」
 今のが答えで、でもそれは前置きだったようで。はやてに振り回されて「?」がいっぱいのフェイト。
「フェイトちゃんは誰かにあげたいとか思わへんの?」
「えっ!」
 思わず出た自分の声にみんなはもちろん、自分でも驚いて口を手で押さえたが、後の祭りだった。その視線の中には、なのはのものもあったことにフェイトは気付いた。
「……フェイトちゃん」
「ご、ごめん」
 さすがに呆れたのか、はやてが苦笑する。フェイトはただ恥ずかしいのと、自分が過剰に反応してしまったということに、なんだか情けなさを感じてへこんでいた。
「で、どないなん?」
「えっと……」
 小声で尋ねてるはやて。どう答えたものか、戸惑いの色を浮かべるフェイト。
「よく解んない、かな」
 はやてから目を逸らして答えるフェイト。
「……そっか」
 そんなフェイトを見て、何かを感じたはやてはそこで言葉を区切った。
「ってことは……」
 そして、なのは達のいる方を見て、爆弾を投げた。
「フェイトちゃんは好きな人なんかおらん、っちゅーことやな」
「はやて!」
 その一言で教室がざわめきだした。
「はやて、あんた一体何言ってるのよ!」
 そんなざわめきの中、アリサが呆れつつも怒りを抑えられなかったのか、思わず怒鳴っていた。
「何って……フェイトちゃんの身辺調査?」
 心底楽しそうにそう告げるはやて。
「あんたねぇ……!」
「待って、アリサちゃん」
 はやてに怒りをぶつけようと一歩踏み出したアリサに、すずかの制止の声が飛ぶ。
「なによ、すずか……」
「いいから、ね?」
 すずかの、慈しみを帯びた笑顔を見れば誰でも黙ってしまう。無論、赤面もするだろう。アリサもその一人のようだ。少し他の人とは様子が異なるが。
「ねぇ、はやてちゃん?」
「なんや、すずかちゃん?」
 どちらも笑顔でお互いに呼びかける。一見穏やかだが、どこか異様な光景だった。
「確かはやてちゃんも好きな人、いないんだよね?」
 そのすずかの問いに、はやては満足げに答える。
「おらへんよ。まあ、大事な人はおるけどな?」
 目の前で繰り広げられる会話に、ついていけないでいるフェイトはただ、二人を見つめていることしか出来なかった。
「例えば、誰かな?」
「もちろん、家でうちの帰りを待っとる家族や。それと、せやなぁ、お世話になっとる人らとか、仲良ぉしてくれる、なのはちゃん、フェイトちゃん、アリサちゃん、すずかちゃんやな」
「うん、私もはやてちゃんのこと大事だよ」
「ってことで、もちろんすずかちゃんにはうちからのチョコあげるな」
「ありがとう、私もあるんだよ」
「当然、フェイトちゃんにもあるからな?」
「え……え??」
 フェイトは驚いた。急に話に加えられたこともだが、自分にチョコがある、ということに。何故なら「チョコは本命にあげるもんや!」と騒ぐはやてが先導し、毎年この日はみんなでスイーツバイキングへ行くのが恒例となっていたのだ。
「て、ことで。ほい、フェイトちゃん」
「はい、私からも」
 ポカーンとしてるフェイトに、次々にチョコを渡す二人。
「はぁー……やりたいことは解ったけど、あんた達やりすぎよ」
 そう言いながら、チョコを片手にフェイトに近付くアリサ。
「すずかがチョコを用意しろって言ったのはこのことだったのね……。はい、フェイト。たくさんチョコあるけど、あたしからのもちゃんと食べなさいよね?」
 恥ずかしそうに、でもどこか楽しそうにチョコをくれるアリサ。
「あ、ありがとう」
 仕舞いには、フェイトの方が気恥ずかしそうにお礼を言う。みんなからチョコをもらえるなんて思っていなかったフェイトは、嬉しくなって思わず顔が綻ぶ。他の人にもらっても嬉しくないわけじゃないが、特別仲の良い人からもらえるのは格別だ。それが好きな人なら尚更。
「っ!」
 そこでフェイトは気付いた。はやて達がどうして今年に限ってこんなことをしたのか、どうして自分にチョコをくれたのか、そして……まだなのはからは受け取っていないことに。
「……フェイトちゃん」
 背後からかけられた一言。名前を呼ばれただけなのに、フェイトは体中の細胞が震えたのを感じた。
「なのは……」
 その声に応えるように、相手の名前を呼ぶ。
「えっと、その」
 顔を赤くしながら、言葉を探すなのは。フェイトはただ、続く言葉を静かに待った。
「わたしからも、チョコがあるんだけど……受け取ってくれる?」
 そう言って静かに差し出されたそれは、青い箱に白いリボンが、綺麗に結ばれていた。
「……もちろんだよ、ありがとう」
 その箱が、なのは自身に感じたフェイトは、そっと大事そうにそれを受け取った。その時に、一瞬だがなのはとフェイトの指が触れ合った。
「「っ!」」
 お互いに走る一瞬の緊張。周りには気付かれなかったが、なのはとフェイト、当人達はそれに気付いた……気付いてしまった。
『……なのは』
 そしてその瞬間には、フェイトがなのはへ思念通話を飛ばしていた。その音は、フェイトが驚くくらい優しい音だった。なのはへの想い、自分でも気付かない内に育ってしまったそれ。今まで隠していたそれが、溢れ出てしまったのだ。
 しかし、それになのはからの応えはなく、なのはは驚いたような困惑したような表情で固まっていた。
「なのは、どうしたのよ?」
 さすがに不思議に思ったアリサが尋ねるものの、それにも反応はない。
「なんや、なのはちゃん。電池切れか?」
「ふふ、はやてちゃんったら」
「……ごめんなさい」
 にやにやとからかうはやてに、すずかから何とも言い難い返しがあり、思わずはやては謝罪した。
「なの、は?」
 恐る恐ると言った感じで、今度はちゃんとした声で呼びかけるフェイト。その声は先ほどと違い、想いは溢れていなかった。そんな自分にほっとしたフェイトだが、次の瞬間息を呑む。
「……っ」
 目の前にいたなのはが、急に涙を流し始めたからだ。フェイトは、涙を流すなのはに……目を、心を、全てを奪われてしまった。
「ちょっとなのは、どうしたのよ!」
 そう言って、なのはの肩に手をかけようとしたアリサから逃がすように、フェイトはなのはを抱き寄せた。泣き顔が他に見られないよう、自分の身体に埋めて。
「ごめん、アリサ。なのは、なんだか具合悪そうだから保健室につれてくよ!」
 そしてそのまま足早に教室を出て行った。
「こらー! これからホームルームよ!」
 そんなアリサの言葉はもう届いてなかった。
  
  
 ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇ ◇◆◇
  
  
「はぁ、はぁ……はぁっ」
 なのはの手を引いてやってきたのは、誰もいない屋上だった。
「ふぇ、いとちゃ……」
 フェイトと同じように息を切らせたなのはが、状況を飲み込めずに、しかし、フェイトを呼ぶ。
「……な、のは」
 そしてフェイトが優しく名を呼ぶことで応える。その声の優しさに思わずなのはは震え、それが繋がれた手からフェイトにも伝わった。
「あ、ごっごめん!」
 そう言って、フェイトは慌ててなのはから手を離そうとする。が、その手はなのはによって、しっかりと掴まれていた。
「なの、は?」
 先ほどとは違い、戸惑いを隠せず表に出してしまうフェイト。
「…………で……」
「え?」
 なのはが小声で何かを呟いたが、それは風に吹かれ空へ飛んでいきフェイトには聞こえなかった。
「なのは、今、なんて……」
 言ったの、そう続けようとした言葉は、静かに飲み込まれてしまった。フェイトは意識的にではなく、無意識で。それもそうだろう。なのはへ投げかけようとした言葉だが、途中で顔をあげたなのはは、どうみても泣きそうな……今にも泣き出しそうだったのだから。
「なっ、なのは??」
 どうして泣いてるのか、どうしたら良いのか、何も解らずにフェイトはそっとなのはを引き寄せる。繋がれた手で、そっと壊れ物に触れるように。
「なのは、どうしたの?」
 ギュッと抱き締めて、なのはを優しく優しく包み込む。
「言いたくないなら良いけど、我慢はやだよ?」
 少しでも苦しんでるなのはの為になりたい。その一心からフェイトは次々に声をかける。
「あ、でも、もし私がやだったら、アリサでもすずかでもはやてでも良いんだ」
 この時、なのはの身体がぴくりと反応した。が、フェイトは必死なあまり気付かない。
「そうだ、なんだったら……ユーノもきっと力になってくれるよ」
 そう言ったフェイトは、言葉とは裏腹に顔は泣きそうだった。それになのはは気付かない。
「大丈夫だよ、なのはにはみんながいるから」
 抱き締めている力をそっと強め、なのはを安心させようとするフェイト。
「だから、無理、しないで……」
 成長の過程で、少し出来た身長差。いつも悔しそうにするなのはが、フェイトは愛しかった。抱き締めてる時もそう、なのはの頭に頬を寄せ、身体全体でなのはを感じる。
「……フェイトちゃんがいいの」
「え……」
 不意に、なのはが言葉を発した。無意識に身体を離そうとしたフェイトは、背中に回された腕にそれを許されなかった。
「だから、離さないで……」
「なのは……」
 離さないで、なのはのその言葉がフェイトの脳内にリフレインする。
「それって、どうゆう……」
 なのはの言葉に戸惑いをかくせない。なのはは今なんて言った? その言葉の真意は? 期待して、いいの?
 そんな風にフェイトはなのはを抱き締めたまま、自問自答する。しかし、一向に答えは出てこなくて。
「ねぇ、なのは」
 フェイトは、とりあえずなのはと向き合おうと、優しく身体を離した。やっと見れたなのはは、先ほどと同じように表情を曇らせていた。何をそんなに不安に思ってるの? フェイトは、そんな言葉を飲み込み、なのはに問いかけた。
「どうして、離して欲しくないの?」
「っ……」
 フェイトは解っていたが、なのはが答えてくれず苦笑する。
「なのは、教えて……」
 向き合ったなのはをそっと抱き寄せ、耳元で甘く優しく囁く。
「……フェイトちゃんのいじわる」
「違うよ、本当に聞きたいんだ……なのはの気持ち」
 ふふ、と笑いながらフェイトは再びなのはと視線を交わす。
「……」
 笑っているフェイトとは反対に、なのはは、ぷいっとそっぽを向いて黙り込んでしまった。
「なのは」
 自惚れかも知れない、勘違いかも知れない。でも、それでもいい。フェイトはもう想いを抑えられなかった。
「私は、なのはが好き」
 そして、フェイトは今まで秘めていた想いを、今伝える。
「ずっと、ずっと好きだった。なのはを知った時から、いつだって考えてたんだ。初めて会った時もそう、なんでそんなにも淋しそうに笑うのかなって、どうして私なんかの為に辛そうにするのかなって。いつも一生懸命で、いつだって一人で。誰に頼ることもしない、私がいるのにって……。気付いたら、いつだって、どこにいたって、なのはのことばかり考えてたんだ」
 素直な、飾らない言葉で告げられるフェイトの想い。
「だから、教えて……なのはの気持ち」
 そして求めるは、なのはの本当の気持ち。なのはの真意。交わされることのなかった視線が、フェイトを捕らえた。不意をつかれたフェイトは一瞬たじろいだ。瞳の力に。その一瞬の隙を、なのはは見逃すことなく、フェイトの腕を掴み手前へ引いた。
「っわ、ん……」
 なのはの力と言えど、不意をつかれていたフェイトはいとも簡単に引き寄せられ……なのはに唇を奪われた。
『……────』
 そして脳に響く、愛の囁き。
「……なのは、もう一回言って」
 フェイトは嬉しくなって、目の前の愛しい人を思い切り抱き寄せた。
「ふえ、いやだよ! 一回しか言わないの!」
 恥ずかしさが吹っ切れたのか、フェイトの胸に顔を埋めながら抵抗するなのは。
「……素直じゃないなぁ」
「っ、だって……!」
 愛おしそうに、でもどこか呆れながらそう咎めたフェイトは、何かを言おうとするなのはの唇を、そっと指で抑える。
「でも」
 そう言って、なのはの唇をなぞって言葉を紡ぐ。
「そこが最高に可愛いよ」
 お互いがお互いを見つめ、一方は愛おしくて、一方は想いが強くて、涙を流した。
「「……大好きだよ」」
 そう言って、目を閉じる二人を隔てるモノは、もう何もなかった。そして、秘めることも何もない。
  
 この日初めて繋がった。想い、心、二人の全てが。
  
 秘める必要のなくなったそれは、やっと存在を認められた。
  
  
          ~ happy valentine ~

|

« ふぉぉぉおぉおっ | トップページ | おめでとうなのだよ!! »

∮なのフェイ短編ss」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« ふぉぉぉおぉおっ | トップページ | おめでとうなのだよ!! »